UFO遭遇体験記
2010/11/10
夜、ライトアップされたチチェンイッツァに再び訪れた時のこと。
中に入ると行商の人たちが道の両脇を埋め尽くしていた昼間とはうって変わって、人がいない敷地内はすごーく静かで、真っ暗で、ジャングルの中の遺跡という神秘さが増しているように感じた。
ピラミッドの前に辿り着くと、すでにたくさんの人たちが着席していた。私たちはもぅ席がなかったので、芝生に座って観覧することに。
ライトアップのショーが始まった。が、ショーは期待していたよりずっと地味~なものだった。ぼや~となんとなくピラミッドが点灯されていて、その他の建物もたま~に色がついて点灯される。そして春分・秋分の日はピラミッドにこんな風にククルカン(蛇の形の神様)が現れるんですよ~的なライトアップが一度か二度されていた。唯一常に流れている解説も、スペイン語だから全く分からない。
なんか、暇…?と10分くらい経った頃から、もはや遺跡よりもその上空を見つめ始める。
今日は昼間から曇りだった。惜しいなぁ。雲がなければ、さぞかし綺麗な星空が見えるだろうに。そう思って見つめていたら、ピラミッドに向かって左側の空に一瞬、ジグザグ、斜め上下に動いたような星があった。ように見えた?飛行機…。昼間は飛行機が通るのなんて一回も見なかったけど…。まさか、ねぇ。思わず目を閉じてしまった。しばし考察…。。一瞬だったから、気のせいかもしれない。そう結論づけた瞬間に、“一機や二機じゃないよ”そう言われた気がした。ん?と思って目を開けると今度はピラミッドのすぐ上の空を、またもジグザグに動く光が!まただ!!今度はかなり長く動いている。ふと、後ろから歓声が上がった。「あれっあの星みたいな光っ、さっき二つに分かれた!!あの上下に動いてるやつ!」
後ろに離れて座っていたみんなも、あのただものならない光を追っているみたいだ。
ここで雲に隠れて消えてしまった。と、今度は向かって右側の空に再びジグザグ動く光が!
「あっちだ!あっちあっち!!あっち撮って!!」ついにビデオ係だった私に、撮影指令が下った。もはやみんながあれはUFOだと認識している。が、星の光りなんて小型のビデオカメラには映らない。。
そしてすっかり忘れ去られていたショーも、なにやら終演に近づいているらしく、音楽が盛り上がってきていた。すると、ピラミッド上空に広がっていた大きな雲が、徐々にはけ始めた。どんどん雲がはけていって、夜空に満天の星空が!うわ~とみんなが空を見上げた瞬間、私たちの真上を大きな流れ星が横切った。さらにそのすぐ横に突然光ってまっすぐに飛び去っていく光が!
ウワ!!と歓声が上がった。そしてそれとほぼ同時に、ショーも終了した。
ふと、ショーが始まったときから唯一、ずっと見えていた星に目がいった。夜空にひときわ大きく輝く星。「あれ金星ですね」と現地ガイドさんが言った。
チチェンイッツァには、“金星のステージ”という舞台のような形の遺跡がある。金星と深いつながりがあった遺跡。あの光は、金星からのUFOだった?という不思議な体験でした。